考慮すべき診断・治療のポイント解説
東京大学動物医療センター 内科系診療科
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会員獣医師: 9,000円 (テキスト代含む)
一般獣医師: 25,000円 (テキスト代含む)
※昼食は各自にてお願い致します。
※参加取り消しの場合は、開催1週間前までにご連絡いただければ受講料から手数料10%を引いてご返金致します。(上記以外のご返金はできません。代理出席は可。但し、個人会員の代理出席者が一般の場合は差額を申し受けます)
リンパ腫は犬において最も発生頻度の高い造血系腫瘍である。犬のリンパ腫は基本的には致死的な疾患と考えられてきたが、病型により、あるいは治療が奏功して長期間ほぼ無症状で過ごすことができる症例も認められる。過去約10年間に犬のリンパ腫診療にとって重要な論文が多数発表されている。これら新しい知見に基づいた「ポイント」を取り入れておくことは、リンパ腫診療を充実したものにするために役立つと考えられる。
犬のリンパ腫症例の約80%は多中心型であり、最も典型的な病型となっている。次いで消化器型、皮膚型、前縦隔型、といった病型が見られる。実際の診療においては、問診と身体検査を基本として、血液検査、画像検査、細胞診、病理組織学的検査、遺伝子検査などを組み合わせて確実な診断を下す。さらに、現在ではリンパ腫の細分類は必須事項となっており、全身状態も考慮した上で、それぞれの症例に合った治療方針を立てる。
また、化学療法実施時における有効性および有害事象の評価に関しては、一定の基準が使用されるようになっている。予後を著しく改善するような革新的な研究成果は得られていないが、寛解時においても治療効果を評価できるシステムも導入され、リンパ腫診療に関する益々の進展が期待できる状況にある。本講演が日常診療の一助となれば幸いです。