麻布大学獣医学部獣医学科 教授
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会員獣医師 | 9,000円 (テキスト代含む) |
一般獣医師 | 25,000円 (テキスト代含む) |
薬は、過量では副作用を引き起こし、不足すると十分な効果を発揮しない。薬効用量であっても、併用薬や食餌内容物との相互作用により、副作用が出現したり効果不足に陥ったりすることがある。また犬や猫は、人とは薬物の体内動態が異なる。食物も人ほど多様なものを摂取しないのが一般的である。そのため、小動物臨床では人医療の情報が必ずしも活用できるとは限らない。薬物をとりまく犬猫独自の観点からの情報は、小動物臨床において大変有用である。
本セミナーでは、「小動物臨床で役立つクスリの話」というタイトルで、はじめに雑誌や論文などから得られる数多くの薬物治療に関する情報の”確からしさ”の順位付けについて紹介する。次に、クスリの食道停滞など猫独特の特徴や、スクラルファートや輸液、柑橘系果物が引き起こす薬物相互作用について解説する。近年、獣医療薬としてアンジオテンシン受容体拮抗薬が発売され、またピモベンダンの効果の検証が行われてきた。これらを含めた循環器薬の最新情報を提供する。中毒に関しては、惹起する物質の特徴と共に、治療時に使用する薬物を催吐剤トラネキサム酸を中心に解説する。
本セミナーが明日からの診療において、薬物の組み合わせや用量・用法などを再考するきっかけとなれば幸いである。