スタンダードな治療法をマスターするために
原 康 先生日本獣医生命科学大学 獣医外科学研究室 教授
インストラクター
原田 恭治 先生 日本獣医生命科学大学 獣医外科学研究室 准教授
藤田 幸弘 先生 麻布大学獣医学部 外科第二研究室 准教授
神野 信夫 先生 日本獣医生命科学大学 獣医外科学研究室 助教
各会場 18名限定
①滑車溝再建術
②FVAの計測
③脛骨粗面転移術
④大腿骨の矯正骨切り術
①膝蓋骨脱臼の病態と手術適応
②膝蓋骨脱臼治療に必要な基本的な外科手技
・膝関節へのアプローチ
・滑車溝再建術
・脛骨粗面転移術
③膝蓋骨脱臼:矯正骨切り術
④術前計画:FVA計測とCORA point計測
⑤DePuy Synthes LCPの使用方法
⑥膝蓋骨脱臼の術後合併症
1日目 13:00〜18:00
2日目 8:30〜16:30で上記内容を行います。
1日目終了後懇親会を予定しています(自由参加/無料)。
〒114-0013 東京都北区東田端一丁目8番11号
◆受講料・前納制(税別、テキスト代・昼食費を含む)
※ 参加希望の方はお早めにお申し込みください。定員に達し次第、締切となります。
※ 各会場ともに、受講料入金者には受講証、会場案内図、予習動画視聴案内と持参品リストを開催約1ヵ月前にご案内申し上げます。
会員獣医師: 96,000円+実習材料費118,000円(予習動画配信料を含む)
一般獣医師: 118,000円+実習材料費118,000円(予習動画配信料を含む)
小動物整形外科領域において、犬の膝蓋骨脱臼は後肢跛行を誘発する一般的な膝関節疾患として認識されています。跛行の程度は無症状のものから、大腿脛関節の伸展域が失われる結果、歩行困難となる重症のものまで多様です。また外傷性脱臼以外、その背景には先天性素因が関与していることが強く疑われているものの、現時点でその病態発生機序は明らかにされていません。その中で臨床の現場においては治療を迫られる結果、これまでに数多くの手術方法が考案されています。事実、犬の膝蓋骨脱臼に対する治療は特定のパターンですべてが対応できるわけではなく、症例の年齢(月齢)、体重、グレード、大腿四頭筋の発育障害または拘縮の程度、大腿脛関節の回旋不安定性の程度、そして大腿骨・脛骨の構造異常に応じて、複数の手術法を組み合わせて対応する必要があります。その中でも、①脱臼側の緊張開放、②反対側の組織縫縮、③滑車溝再建、④回旋制動術、そして⑤脛骨粗面転移術は基本的手技として位置づけられます。これらの手技に加えて、大腿骨の矯正方法を修得することにより、ほぼすべての膝蓋骨脱臼の治療に対処することが可能となります。
今回、この整形外科実習コースでは、犬の膝蓋骨脱臼の治療(外科的整復術)を修得することを目的として、治療に対する考え方(集中講義)、そして中型犬の後肢プラスチックモデルを使用して3つの実習(滑車溝再建、回旋制動術、そして大腿骨の矯正骨切り術)を通じて「膝蓋骨脱臼の治療に関するGolden standard」を教えます。これから犬の膝蓋骨脱臼の治療法を真剣に学びたいと考えている先生には絶好の機会となると思います。特に整形外科治療法を極めたいと考えている若い先生には是非とも参加していただきたいと思います。皆様のご参加をお待ちしております。
※講師の所属は開催日時点のものです。