~ 内視鏡の現状・取扱い方のコツおよび治療法まで ~
日本大学 生物資源科学部 総合臨床獣医学研究室 助教授
協力 オリンパス(株式会社AVS)
質疑応答
注目! オリンパス社の協力のもと、亘先生による模型を使用した挿入術等のデモンストレーションも予定しております。
東京都世田谷区太子堂1-7
03-3411-5123(学園本部総務部)
〒541-0053 大阪市中央区本町1-4-5
06-6264-9800(代)
会員: 9,000円(テキスト代含む)
一般:19,000円(テキスト代含む)
※昼食は各自にてお願い致します。
内視鏡検査は小動物獣医療の中でも一般的な検査になってきたと言えよう。また多くの先生方が所有されている機器であるとも言える。しかし、日頃の診療にどれだけ内視鏡が活用されているかは施設によるばらつきが大きいと思われる。しかし、年間何頭かの消化管内異物の摘出のためだけの高価な機器になっている施設も少なくはないのではなかろうか。我々の施設では内視鏡検査全体の中で異物摘出術や消化管バルーン拡張術などの内視鏡処置の割合は全体の2割以下である。もし内視鏡をこのような異物摘出のみに適応されているという病院であれば、その5倍程度は内視鏡検査を必要とする症例が存在していると言えよう。内視鏡検査は本来、診断のための検査であることを再認識する必要がある。また画像として見ることと同時に生検を行い組織診断をするための検査であると位置づけるべきである。
今回のセミナーではまず内視鏡検査を行う必要性があるかどうかの適応症について解説するとともに、上部消化管ならびに下部消化管の内視鏡検査の実際の方法や扱い方のコツ、どのように見えるかという基本について講演を行う。続いて実際の炎症性腸疾患や消化管腫瘍の症例における内視鏡検査の臨床応用について解説しその治療法についても述べる。さらに内視鏡的処置の方法として、食道狭窄に対するバルーン拡張術や食道内および胃内異物の摘出術、胃瘻チューブの内視鏡的設置などに関しても説明する。最後に内視鏡を使ったあとの洗浄方法などについて解説し、常時検査できる状態にメンテナンスしておく重要性について述べることにしたい。