~患者を救うために、知っておきたい正しい対処法~
奈良県開業
緑ヶ丘動物病院 院長
東京都新宿区南元町4番地
03-3353-4311
〒541-0053 大阪市中央区本町1-4-5
06-6264-9800(代)
会員: 9,000円 (テキスト代含む)
一般:19,000円 (テキスト代含む)
※昼食は各自にてお願い致します。
ある日突然急患でやってくるぐったりした動物。救急処置にあたりながら、頭の中でこの原因が心臓・循環器系にあるのか、腎臓・泌尿器系にあるのか、それともそれ以外なのか、などの見当をつけて、これから行う検査や治療のプランを考えるところから獣医師の仕事は始まる。内分泌疾患が原因の救急疾患はそんなに日常的に多く遭遇するというものでもないが、必ずいつかはやってくる急患である。糖尿病性ケトアシドーシスは高血糖を伴うので見逃すことは少ないが、治療法に関しては誤解されている点も多く、カリウムやグルコースを補充しないといけないなど、一見逆説的に感じられる治療も必要になる。
また、急性副腎皮質不全に関しては最近電解質測定機器の普及で、病態を把握しやすくなったが、それでも臨床の場では電解質の変化が見逃されていることも多いのが現状である。特に最近ではクッシング症候群の治療過程で副腎皮質不全に陥るケースが増加しているように思われる。今回は内分泌疾患の救急の代表格であるこれら二つの病態の診断と治療において、患者を救うために重要なポイントについて整理してみたい。
また、通常の糖尿病とクッシング症候群についてどのように診断と治療を進めていくか、最新情報をまじえて臨床家の観点からお話してみたい。