歯科・獣医セミナーの学際企画

No.756 歯髄保存か、抜髄か ~永遠の臨床課題へのヒント~

辺見浩一先生「歯髄保存か、抜髄か ~永遠の臨床課題へのヒント~」歯科セミナー

歯髄保存か、抜髄か

~永遠の臨床課題へのヒント~

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辺見浩一先生「歯髄保存か、抜髄か ~永遠の臨床課題へのヒント~」歯科セミナー

講師

辺見 浩一 先生

恵比寿ヘンミデンタルオフィス 院長

【略歴】

1999年 日大歯学部附属技工士学校卒業
     歯科技工士として仕事に従事
2008年 日本歯科大学卒業
     東京医科歯科大学第2総合診療室研修医
2009年 東京医科歯科大学歯髄生物学入局
2010年 同教室医員
2012年 都内歯科医院勤務
2019年 恵比寿ヘンミデンタルオフィス開院
2022年 日本歯科大学歯内療法学臨床講師
2023年 東北大学歯学部歯科保存学分野社会人大学院

プログラム

10:00~16:00(昼休憩含む)

・歯髄という組織を考える
・深在性う蝕の臨床におけるポイント
・歯髄保存の治療における意思決定
・歯髄の診断

  1. 歯髄の生死の判定
  2. 歯髄炎は診断可能か?
  3. 無症候性不可逆性歯髄炎とは

・う蝕除去基準をエンドの立場から再考する
・Stepwise Excavationの臨床ポイント
・症状の強い深在性う蝕の臨床

  1. 露髄に対しての対応
    直接覆髄
    部分断髄
    歯頚部断髄
  2. 露髄面はなにを語る?
  3. 断髄による適応症の拡大をどう考えるか
  4. 抜髄は重要な歯の保存治療

・症例で考察する、保存か?抜髄か?

質疑応答

開催日時・会場

東京会場

2024年11月17日(日)10:00~16:00

駐健保会館 4F 大会議室

東京都港区芝3-41-8

財団法人駐留軍労働福祉財団
03-3452-3461

  • JR山手線・京浜東北線 田町駅 三田口(西口)より 徒歩10分
  • 都営地下鉄三田線・浅草線 三田駅 A10出口(日本電気口)より 徒歩5分

来場受講料

テキスト付き、ドリンクコーナー再開

法人・個人会員9,000円(税込9,900円)ご入会はこちら
一般歯科医師35,000円(税込38,500円)
一般歯科衛生士・歯科助手・技工士 15,000円(税込16,500円)
※ 会員の方がやむをえず当日のお支払の場合は、受講料は税込10,000円とさせていただきます。
※ 会員受講料は法人会員施設の勤務医・全スタッフが対象となります。
※ 代理出席は可能ですが、個人会員の代理出席者様が一般の方の場合は差額(税込28,600円)を承ります。

ウェブ受講料

テキスト付き | 受講期間:2025.1/1〜2/28

法人・個人会員無料(申込不要)ご入会はこちら
ウェブ会員15,000円(税込16,500円)ご入会はこちら
一般歯科医師35,000円(税込38,500円)
※ 配信開始日以降の申込者は、入金確認後1〜2営業日以内にご受講いただけます。

ウェブ会員は2024年新設のウェブ受講限定プランです:詳しくはこちら

開催にあたって

 日々の歯科臨床の中で、歯髄を保存することは我々歯科医師にとって命題とも言える治療であり、その価値が大きいことは言うまでもない。歯髄保存治療は、従来、様々な治療法と材料があふれ、その手技は定まっておらず成功率は決して高いものとは言えなかった。しかし、現在、MTAをはじめとする覆髄材の進化、マイクロスコープなどの拡大視野での精密な治療、そして、海外や国内の主要学会からの治療指針が発刊され、知識と手技がだいぶ整理されてきた。歯髄は、従来よりもより「保存」することが可能になっており、世界的にも非常に注目を浴びている治療分野である。
 しかし、歯髄を残せば本当にその歯にとってベストな治療になり得るのだろうか。年齢や、う蝕の進行度、過去の治療の履歴など様々なファクターによって、臨床で対峙している歯髄はすべての歯でそのバイタリティは大きく変わる。ダメージが蓄積された歯髄は、残しても生きて行く力がなければやがて壊死し、根尖性歯周炎を起こす可能性がある。残せる歯髄と、残せない歯髄の臨床での見極めは非常に困難である。
 一方、抜髄は、感染制御下で根拠に基づいたプロトコールに沿って治療することで、決して歯を弱めるわけではなく、壊死歯髄を除去し根尖性歯周炎を予防する、確固とした「歯」の保存治療である。目の前の歯の歯髄を保存するべきか、抜髄するべきかは臨床における大きな課題である。いかに適切に歯髄の診断を行い、適切な治療選択を行っていくのか、本講演では、様々な歯髄保存の臨床シチュエーションの中から、特に診断と治療選択が多岐にわたる、「深在性う蝕」を軸に、診断、う蝕除去、歯髄の取り扱いなどいかに適切に行なっていくか、現在、わかっている最新のエビデンスと多くの臨床症例を元に考察したい。
 皆様の明日からの歯髄の臨床がより良いものになる講演になれば幸いである。

※講師の所属は開催日時点のものです。