神奈川歯科大学歯学部社会歯科学系 健康科学講座 社会歯科学分野 教授
【略歴】
【所属学会(役職等)】
社会歯科学会(理事)日本口腔衛生学会(理事、指導医、認定医)、日本歯科医療管理学会(代議員)、International Association for Dental Research、日本公衆衛生学会、日本産業衛生学会、日本歯周病学会、日本老年歯科医学会、神奈川歯科大学学会(理事)
10:00~16:00(昼休憩含む)
・歯数・口腔機能と寿命、要介護および認知症、医療費等との関係
・口腔の健康から要介護への想定経路
・歯周病と関連する全身の疾患
・歯周病から全身への想定経路
・歯みがきだけではう蝕は予防できない?
・フッ化物の応用法
・歯周病の発症メカニズム
・ブラッシングの本当の効果とは
・オーラルフレイル・口腔機能低下症と歯数との関係
・歯を失わない町は作れるか?
2022年8月11日(木・祝)
4:08:48
法人・個人会員 | 9,000円(税込9,900円)ご入会はこちら |
ウェブ会員 | 12,000円(税込13,200円)ご入会はこちら |
一般歯科医師 | 38,500円(税込35,000円) |
本セミナーでは、四半世紀以上にわたって私が従事した研究、臨床および公衆衛生活動を踏まえて、「科学的根拠(エビデンス)に基づく予防歯科」をご紹介します。そして、社会に求められる歯科保健医療の姿を考えたいと思います。
私が歯学部卒業後に所属した岡山大学病院予防歯科では、「一生自分の歯で食べられる社会の実現」を目指して、「(歯を)削らない」、「(歯肉を)切らない」、「(歯を)抜かない」、「(患者さんを)見捨てない」をモットーに予防歯科診療をしていました。また、永久歯の喪失原因である歯周病とう蝕の予防について研究し、公衆衛生活動も行いました。
エビデンスに基づいて予防歯科診療と公衆衛生活動を行うと、歯周病とう蝕は確かに予防できました。そして、岡山大学は全国の国立大学の予防歯科のなかで患者数と診療報酬請求額がトップとなり、同じ病院内の他の診療科に並ぶほどとなりました。
神奈川歯科大学では、歯を残す意義を広く国民に知っていただき、歯を残す政策に寄与するために、ビッグデータの解析を行いました。その結果、歯を保つことが健康長寿に繋がることが明らかになりました。また、歯を残すには個人の努力のみならず、社会環境の整備も非常に重要であることを学びました。
本セミナーが、受講者の皆様のエビデンスに基づく予防歯科の実践と、一生自分の歯で食べられる社会の実現への一歩になれば幸いです。