デンタルクリニックK
■経歴
2002年 長崎大学歯学部 卒業
2002年 医療法人歯友会 赤羽歯科 勤務
2010年 デンタルクリニックK 開設
現在に至る
■資格等
長崎大学歯学部非常勤講師
JIADS常任講師(エンドコース・ペリオコース)
日本接着歯学会認定 接着歯科治療認定医
日本顕微鏡歯科学会認定医
日本口腔機能水学会認定医
日本医療機器学会認定 第2種滅菌技士
JAOS認定 第二種歯科感染管理者
日本審美歯科協会会員
~診療所のインフラである感染制御の充実を
~拡大鏡やマイクロスコープを活用するために
~ポテンシャルを最大限に発揮するために
~複雑な症例を克服するために
2020年9月27日(日)
4:27:11
法人・個人会員 | 9,000円(税込9,900円)ご入会はこちら |
ウェブ会員 | 12,000円(税込13,200円)ご入会はこちら |
一般歯科医師 | 38,500円(税込35,000円) |
よく年配の方から「昔は歯医者に行くとすぐ歯を抜かれた」という話を聞く。
考え方の変遷、また治療技術や器材の限界等もあり、致し方ない部分もあると思われるが、近年では様々なオプションが増え、以前は抜歯と診断されたような歯でも保存することが可能になってきた。
平成28年歯科疾患実態調査によると、我が国の一人平均喪失歯数は全ての年齢階級において過去の調査より減少傾向を示しており、また8020達成者は51.2%と、過去最高を記録した。つまり、日本国民が歯を失うリスクは少なくなっていると言える。 しかし同調査によれば、過去に何かしらのう蝕治療を受けたことがある人数は多く(特に35歳以上55歳未満では100%に近い)、また年齢階級が上がるに従って充填よりもクラウン(ブリッジの支台も含む)の割合が増えることも判明している。 切削範囲の拡大や歯髄の喪失は、将来的に歯を失うことにつながる。そのため、まずはMIの概念に則り歯質や歯髄の保存に努めること、そして質の高いう蝕治療や歯内療法を行い可及的に再介入のリスクを減らすことが、歯を保存するために大切だと考えている。 一方、すでに広範囲に及ぶ歯質の欠損や歯周組織の破壊等が認められる場合の対処は難しい。それが例え一歯への対応であったとしても、保存のためには様々なオプションが求められる。もちろん患者の希望やライフステージ、コストベネフィット等を考慮する必要もあるため、その対応は困難を極める。 本講演では、私が天然歯保存のために大切だと考えているこだわりポイントについて解説させていただきたい。また、積極的なアプローチを行い良好な結果を得た症例を通して、天然歯保存の可能性について検証したい。