山口歯科医院 院長
[略歴]
1997年 東京医科歯科大学歯学部卒業
1997年 川崎市須貝歯科医院勤務
2000年 西東京市山口歯科医院継承
2015年 武蔵野市河井歯科医院開設
[所属学会・資格]
包括歯科医療研究会
臨床歯科を語る会所属
[著書]
「口腔習癖 見逃してはいけない小児期のサイン」
2019年6月 医歯薬出版(株)
10:00~16:00(昼休憩・コーヒーブレイク含む)
① 開咬
② 過蓋咬合
③ 正中のずれ
福岡県博多区博多駅前2-1-1
092-431-1228
大阪市西区靭本町1-8-4
06-6443-5321
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【天王寺・難波駅から】
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財団法人 国鉄労働会館
03-3437-6733
学際デンタルセミナー会員 | 9000円(税込9900円)(ハンドアウト付き)ご入会はこちら |
一般歯科医師 | 35000円(税込38500円)(ハンドアウト付き) |
歯科衛生士・歯科助手・技工士 | 15000円(税込16500円)(ハンドアウト付き) |
数多くの子供達をみていますが、何もせずに理想的な歯列の発育がみられるケースは非常に稀です。子供達の歯列を乱す原因は大きく分けて二つあります。一つは、歯の萌出位置、欠損、顎骨とのバランスなど、解剖学的な問題です。この場合主に歯のスペース確保が問題となる症例が多いですが、ほとんどは従来の矯正装置で比較的容易に解決できます。もう一つは、バランス良く口腔周囲が機能しているか、という口腔機能の問題です。機能を乱す口腔習癖があると、習癖によって歯列は乱れます。矯正で乱れた歯列を改善できたとしても、口腔習癖があるとまた元の傾向のように歯列は乱れてしまいます。つまり口腔習癖が治らないと、歯列不正は治せません。矯正をしてもうまく治らない症例を経験し、口腔習癖への対応が必要と感じたのが取り組みのきっかけです。口腔習癖は様々な種類があり、それぞれ対応も違います。今回、開咬、過蓋咬合、正中のずれを引き起こす口腔習癖を取り上げ、それぞれの口腔習癖について解説し、その対応について考えていきます。
口腔習癖を治すためには子供達との長い経過の中で口腔習癖とどう向き合うかが重要です。一時的に断片的にみるのではなく、歯列の変化や機能訓練による改善の過程など長期経過の流れをみて頂きます。歯列を乱す様々な口腔習癖について、きちんと治せなかった症例も含めありのままをみて頂き、機能訓練の有効性、難しさなどを実感頂ければと思います。
2018年4月の診療報酬改定において口腔機能発達不全症が保険収載されました。さらに、2020年には小児口唇閉鎖力検査が加算され注目も集まっているなか、皆さんにもぜひ口腔習癖に興味を持ってもらいたいと思います。