医療法人社団 守徳会 とのぎ小児歯科 院長
10:00~16:00(昼休憩含む)
・全身発達、口腔の発育、感覚統合の視点から正常を知って異常を見つける!
・授乳期で、観察すること・アドバイスの内容など
・ごっくん期、口唇食べ期、舌食べ期、歯ぐき食べ期、歯食べ期における指導のポイント
・口腔機能を育成する基礎を作るための最終段階の時期での指導ポイント
・問診内容、観察ポイント、記録の取り方、指導の仕方など
東京都港区芝3-41-8
財団法人駐留軍労働福祉財団
03-3452-3461
学際デンタルセミナー会員 | 9000円(税込9900円)(ハンドアウト付き)ご入会はこちら |
一般歯科医師 | 35000円(税込38500円)(ハンドアウト付き) |
歯科衛生士・歯科助手・技工士 | 15000円(税込16500円)(ハンドアウト付き) |
口腔機能は、一般に哺乳開始時から始まり乳歯が萌出することで目覚ましく発達していきます。しかし、心身の発達に個人差があるのと同様に歯の萌出状態にも個人差があり、その差は近年さらに広がってきています。そのことを考慮すると今までの様に単純に月齢で離乳食を進めて行くことに問題はないでしょうか? 例えば、心身に発達障害が無くても歯牙の萌出が遅い子供達は多く存在します。その子供達が不適切な食育指導により様々な障害を発生してしまう可能性があります。
具体的には、うまく咬めない、飲み込めないことから十分な栄養が摂取できない、偏食になるなどの弊害が予想されます。また口唇力や舌の正しい動きが養われない、丸呑みの癖がつく、異常嚥下癖を惹起させるなど様々な問題も生じてきます。それらは、舌癖や口腔周囲筋の機能不全を引き起こし、構音障害、摂食異常さらには歯列・顎発育不全、口呼吸への移行などへとつながっていくことが考えられます。そして、これらの口腔機能障害は、小児期だけでなく成人期のQOLの低下を引き起こし、さらには老齢期のオーラルフレイルを加速させ、誤嚥性肺炎のように生命予後にも関わるような悪影響を及ぼすことも容易に想像できます。一方で、小児期に口腔機能、顎形態を正常の基準まで育てておけば、成人期以降のQOLの向上に大きく貢献すると思われます。 そこで我々歯科医師は、健全な口腔機能の育成が、乳幼児期から始まっていることを再認識し、口腔内の状況や全身の発達状態も加味した食育の必要性を発信していくことが大切であると考えます。そのような視点で、明日からの臨床に役立てていただけるよう臨床経験をもとにお話したいと思います。