東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科医歯学系専攻
老化制御学講座高齢者歯科学分野 准教授
神奈川歯科大学全身管理医歯学講座全身管理高齢者歯科
摂食嚥下リハビリテーション・訪問診療担当 診療科准教授
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超高齢社会である日本では、肺炎による死亡数は昨年度3位となった。その原因は人口の高齢化により誤嚥性肺炎が増加したためではないかと考えられており、歯科医療従事者も嚥下障害に積極的に対応すべき時代となっている。
現在の日本では入院中にリハビリテーションを十分に行うことができないまま退院もしくは転院する場合が多い。嚥下障害が残存している状態で在宅へ移行する患者が多いが、その先で何も行われなくなる、もしくは退院時の状態が永続的なものとされて対応を続けられるのが問題なのである。極端な表現をすると、食べる機能についてのリハビリテーションが中途なまま退院を余儀なくされているのに対し、退院後在宅に戻っても、“ただそのまま”になっている患者が多いのである。
今回は過去に行った胃瘻に関連する調査の内容も含め、さらに地域連携の研究班で行った摂食嚥下関連医療資源マップなども紹介しつつ経口摂取を支えるためにできることを考えてみたい。(戸原 玄)
近年、社会の高齢化に伴い摂食嚥下障害患者が急増し、医療・介護領域、そして一般市民にいたるまで、摂食嚥下リハビリテーションに注目が集まり、対応職種は多岐にわたっている。摂食嚥下障害の対応の中で、歯科医師だけがおこなえるものとして嚥下補助装置の作成がある。代表的な嚥下補助装置の一つに舌接触補助床(Palatal Augumentation Protheses: PAP)がある。
PAP は平成22 年に医療保険点数の適応となり、主に摂食嚥下の 5 期分類における口腔期(口から咽頭への送り込み)の改善に寄与する。例えば摂食嚥下障害の症状として代表的な“むせ”は咽頭期障害(咽頭から食道への移送障害)であるため,必ずしもPAPの適応とならない.しかし実際には障害のタイプにかかわらず臨床で PAPが適応され,効果が得られていない症例を見ることがある。
また、作製方法も十分周知されておらず、不適切に製作されたPAPを臨床でみかけることがある。講演では口腔期障害の病態、PAPの適応、具体的な作製方法等について解説する。(飯田貴俊)