―Seeing is believing―
むとべデンタルクリニック 院長(大阪市開業)
1.メタルフリー修復物の有用性
・PFMとの違い
・光学的特性
2.審美修復成功のために必要な情報提供
・画像情報(シェードテイク)
・形態的情報
3.審美性の長期的予後を左右する因子
・プロビジョナルレストレーションの重要性
・Gingival levelの対称性
4.CAD/CAMデジタルデンティストリーのための支台歯形成とは
・従来の支台歯形態との違い
・小臼歯、大臼歯の支台歯形成のポイント
5.歯間乳頭の保存、再建に必要なこととは
・フィニッシュラインの設定位置
・隣接面Subgingival contourについて
6.オベイトポンティックについて
・オベイトポンティック形態の特徴
・Modified ovate ponticについて
質疑応答
東京都港区芝5丁目26番30号 専売ビル8F
03-3451-4571
大阪市中央区谷町7-4-15
06-6762-5681
福岡会場
福岡県博多区博多駅前2-1-1
092-431-1228
学際デンタルセミナー会員 | 9,000円(テキスト代含む) |
一般歯科医師 | 35,000円(テキスト代含む) |
歯科衛生士・歯科助手 | 15,000円(テキスト代含む) |
患者の顎口腔の審美性に対する要求が高まり、前歯部のみならず臼歯部においても天然歯に近似した形態と色調を持つ審美修復処置が求められるようになってきた。近年、色調および光透過性をより一層天然歯に近づけた、高強度のオールセラミッククラウンがその修復材料として臨床応用されるようになっている。最近のオールセラミックシステムとして、CAD/CAMを用いたジルコニアが主流となりつつあり、世界でも100を超えるシステムが登場し審美修復治療発展の一助となっている。ジルコニアは、高い曲げ強度と破壊靭性値を有しており、強度的な信頼性が高まることにより、適応範囲も格段に広がりをみせている。健康的で美しい口腔、笑顔を回復し、予知性をもって維持させるためには、一種の職人である我々歯科医師、歯科技工士双方が熟練された技術を駆使して医療に携わり、明確に情報を伝達し合うことが重要である。ただ優秀な歯科技工士が製作する美しいセラミック修復物にすべてを委ねているだけでは、審美修復治療における長期的に良好な予後は期待できない。
本講演会では、オールセラミッククラウンを臨床応用し、長期的な予後を安定させるためにチェアサイドにおける歯周組織に調和したプロビジョナルレストレーションの重要性、左右のgingival levelの対称性を目的に行うプロビジョナルレストレーションsubgingival contourの調整法、クラウン形態(隣接面歯頸部の歯肉縁下・歯肉縁上付近の形態)、CAD/CAMにより作製されるジルコニアフレームを緊密に支台歯と適合させるための従来とは少し異なった支台歯形成デザインおよびフィニッシュラインの設定位置などについて言及し、審美修復治療を成功させるために歯科医師、歯科技工士が果たすべき役割について、臨床例を中心に私見を述べたい。