医科が口腔を語り、歯科が全身を語る
鶴見大学歯学部 探索歯学講座 教授
にしだわたる糖尿病内科 院長コーディネーター三辺 正人 先生(神奈川歯科大学 口腔統合医療学講座 歯周病学分野 教授)武内 博朗 先生(鶴見大学歯学部 臨床教授 (医)武内歯科医院)主催【共同開催】神奈川歯科大学 口腔統合医療学講座 歯周病学分野
鶴見大学 歯学部 探索歯学講座
10:00~10:15【オープニング】三辺正人先生 歯周病・糖尿病医療連携の要について10:15~12:30【基調講演1】
花田信弘先生 「生涯現役社会」を支える歯科医療
~菌血症予防から栄養管理まで~12:30~13:30昼 休 憩13:30~15:30【基調講演2】
西田亙先生 内科医の目から見た口腔感染制御の重要性
~糖尿病から震災後肺炎まで~15:30~15:45コーヒーブレイク15:45~17:00【総合討論】花田先生・西田先生・武内先生 座長:三辺先生
横浜市西区みなとみらい3-1-1
ヴィアマーレホール事務室
045-225-2173
歯科医師・医師 | 9,000円(テキスト代・消費税込み) |
医療/福祉関係スタッフ | 5,000円(テキスト代・消費税込み) |
クリニック単位で5名様以上のお申込の場合:医師・歯科医師の受講料を8,000円に割引いたします。
※このセミナーに限り税込み受講料となります
【講 師】花田 信弘
超高齢社会の日本が国際競争の中で生き残るには、高齢者が自立する「生涯現役社会」の構築が必要です。その実現には、高齢者の雇用という労働政策とともに、「生涯健康」を維持する医療政策が必要です。
歯科は両政策に関わります。医療面では、歯科疾患が菌血症や低栄養を引き起こし、生活習慣病の発症リスクを増大させます。労働面では、歯科疾患が人間活動を低下させます。人間活動とはインプットとアウトプットの連続です。外部情報のインプットは目や耳が担い、内部情報のアウトプットは口腔が担います。歯科疾患は菌血症・低栄養だけでなく、脳の働きのアウトプットに関連し、労働や文化の創造など人間活動全体に影響するのです。
【講 師】西田 亙
私は、多くの歯科医療従事者との出会いを通じて、 歯科医療の重要性と崇高性に気付くことができました。しかし、回りを見渡してみますと、医師を始めとして、多くの国民は歯科通院の意味を理解できていないようです。
日本人が自発的に歯科へ定期通院するようになるためには、“口腔感染症の恐ろしさ” を国民に知らしめる必要があるのではないでしょうか。
糖尿病は炎症を通じて歯周病と密接に関連していますし、あまり知られていない震災後肺炎もまた、口腔感染症をきっかけとして命を失う事態へと至ります。専門的口腔ケアによる口腔感染症の制御は、糖尿病や震災後肺炎を乗り越える智慧に繋がり得ることを、内科医の立場からご紹介致します。
【座長・コーディネーター】三辺 正人
歯周病は、糖尿病などの非感染性疾患(NCDs)のリスク因子の1つであり、健康寿命延伸を妨げているニコチンおよびアルコール依存、不適切な食栄養や運動状況そして社会心理的ストレスと相互に影響を及ぼし合っていることが明らかになってきています。
前糖尿病および糖尿病患者の歯科受診率は重度歯周病患者で高いこと、糖尿病患者の歯周病罹患率は一般集団の2~3倍であり、歯周病が重症化しやすく、合併症への移行率が高いことが示されています。従って、いわゆる生活習慣病対策として、一般歯科医と歯周病専門医が、内科医、糖尿病専門医と地域医療を基盤とした連携を図り、糖尿病および歯周病のスクリーニングと管理を図っていくことは大変理にかなったことと考えられます。本講演会を機にこれからの医科歯科連携の新しい方向性と医療従事者が果たすべき役割を皆さんと共有し、歯周病・糖尿病連携診療体系を具現化していきたいと思います。
【サブコーディネーター】武内 博朗
生活習慣病(NCDs)の予防において医科が歯科に期待すること、歯科が医科に期待することとは何か、そして合理的な連携のあり方を考えたいと思います。