鶴見大学歯学部探索歯学講座 教授
医療法人社団清泉会杉山歯科医院 理事長
大阪歯科大学口腔衛生学講座
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科
鶴見大学歯学部口腔微生物学講座
10:00~12:00
Ⅰ.齲蝕診断の国際基準ICDASの臨床導入と歯科医療の将来展望
【講師】花田 信弘 先生 鶴見大学歯学部探索歯学講座 教授
13:00~14:00
Ⅱ. ICDAS判定方法の解説
大阪会場【講師】土居 貴士 先生 大阪歯科大学口腔衛生学講座
福岡会場【講師】北村 雅保 先生 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科
東京会場【講師】角田衣理加 先生 鶴見大学歯学部口腔微生物学講座14:10~16:00
Ⅲ.ICDASを取り入れたカリエスマネジメント
【講師】杉山 精一 先生 医療法人社団清泉会杉山歯科医院 理事長
大阪府大阪市中央区北浜東3-14
06-6942-0001
福岡県福岡市博多区博多駅南1-8-31
092-467-1113
東京都港区芝5丁目26番30号 専売ビル8F
03-3451-4571
学際デンタルセミナー会員 | 9,000円(テキスト代含む) |
一般歯科医師 | 35,000円(テキスト代含む) |
歯科衛生士・歯科助手 | 15,000円(テキスト代含む) |
1990年前後のヨーロッパのカリオロジー研究で、フッ化物による抗う蝕効果は、従来考えられてきたフルオルアパタイト化ではなく再石灰化であることが明らかにされた。
再石灰化の成分は唾液中のカルシウムとリン酸であるが、1ppm以下のフッ化物イオンが存在すると再石灰化作用が促進される。
そこで、1ppm以下のフッ化物イオンが口腔内に常時存在する状態を作り出すことが計画された。その方法とは歯面にフッ化カルシウムを形成させることである。口腔では薬剤は唾液で希釈されるので、100ppm以下では歯面にフッ化カルシウムを形成させることは難しい。1500 ppm のフッ化物を含む歯磨剤でも, 30分後には0.1 ppmになる[Duckworth and Morgan, 1991]。
また、フッ化物イオン以外にもカゼインホスホペプチド(CPP)とアモルファスカルシウムホスフェート(ACP)の複合体 (CCP-ACP :リカルデント)やリン酸化オリゴ糖カルシウム(POS-Ca: ポスカ)にも再石灰化促進作用が認められている。
本講演では、本年4月の診療報酬改定で新設された「エナメル質初期う蝕管理加算260点」の背景にある脱灰と再石灰化の基礎理論と再石灰化治療について解説し、国際基準ICDAS(International Caries Detection and Assessment System)を診療室に導入することの臨床的意義を展望する。