歯科・獣医セミナーの学際企画

No.592 口腔細菌叢の理解と予防歯科への応用~細菌置換療法3DSの全容と万病の元になる炎症のくすぶり~

口腔細菌叢の理解と予防歯科への応用

~細菌置換療法3DSの全容と万病の元になる炎症のくすぶり~

是非、歯科衛生士の方々もご同伴ください

講師

花田 信弘 先生

鶴見大学 教授
歯学部探索歯学講座

プログラム

10:00~16:00(途中、昼食休憩含む)

  1. 歯周と根尖病巣のくすぶりにより引き起こされる主要な疾患
  2. 齲蝕とメタボの共通因子:炭水化物過剰摂取について
  3. 栄養指導の実際とプロバイオティックス
  4. う蝕ワクチン開発
  5. 細菌置換療法3DSの全容
  6. 3DS遠隔教育(e-ラーニング)による予防歯科の発展

開催日時・会場

東京会場

平成23年7月24日(日)

専売ビルホール

東京都港区芝5丁目26番30号

03-3798-4186

  • JR田町駅 三田方面徒歩5分
  • 地下鉄三田駅 慶応大学口徒歩4分

大阪会場

平成23年7月10日(日)

大阪産業創造館

大阪府大阪市中央区本町1-4-5

06-6264-9800(代)

  • 地下鉄中央線「堺筋本町駅」下車 2番出口下車
  • 地下鉄堺筋線「堺筋本町駅」下車 12番出口

福岡会場

平成23年7月17日(日)

博多バスターミナル(福岡交通センタービル)9階

福岡市博多区博多駅中央街2-1

092-474-5280

  • JR博多駅(博多口)から徒歩1分

受講料

会員9,000円(テキスト代含む)
一般歯科医師35,000円(テキスト代含む)
一般衛生士15,000円(テキスト代含む)
  • 法人会員(学際デンタルセミナー会員)の場合、歯科技工士・歯科衛生士・歯科助手の受講料は9,000円(税別)に割引されます。
  • 昼食は各自にてお願い致します。
  • 参加取り消しの場合は,開催8日前までにご連絡いただければ受講料から手数料10%を差し引いて返金いたします。それ以後のご返却はできません(代理出席可:会員の代理に会員以外が出席される場合は差額を申し受けます)。

開催にあたって

からだの中で起きている「炎症のくすぶり」が主要な疾患の原因であることがわかったのは最近のことです。がん、糖尿病、脳卒中、急性心筋梗塞、インフルエンザなど人間社会の主要な疾患に共通する危険因子は局所で常態化している「炎症のくすぶり」だと考えられるようになりました。くすぶりは英語ではSmollderiing、炎症のくすぶりはSmollderiing IInfllammatiion といいます。炎症がくすぶるのは、起炎因子が存在し続けるからです。重要な起炎物質は歯周病菌など常在する細菌の内毒素(LPS)と内蔵脂肪です。特に細菌のLPS は血管内皮細胞にIIL-1 とIIL-6 を産生させ、血管壁に炎症が拡大します。脂肪組織からはTNF-αが放出されて、細胞のインスリン抵抗性が増加し、2型糖尿病が発症します。歯周組織でも同様にTNF-αが放出されます。

糖尿病と同様に歯周病は血管内皮細胞に炎症のくすぶりを引き起こす病気です。LPS による炎症のくすぶりは、炎症性サイトカイン(IIL-1、IIL-6、TNF-α)を増加させ、破骨細胞を活性化させると同時に歯根膜血管網の炎症を招き、歯を支える歯根膜細胞が細胞死します。

従って病気にならないために起炎物質を体内から除去することが根本的な解決策です。予防歯科の観点から考えれば具体的には、歯面のバイオフィルムを除去する生活習慣が必要です。また、個人トレーを用いる細菌置換療法3DS(Dentall Drug Delliivery System)は、ホームケアを効率化するために重要です。本講演では、これまで開発してきた3DSの全容を示し、歯科医院の細菌置換療法と栄養指導で「炎症のくすぶり」を抑えることの意義について解説します。

本セミナーが開業歯科医院において予防歯科の診療体制を整えていく参考になれば幸いです。

※講師の所属は開催日時点のものです。