う蝕・歯周病の予防―低侵襲性リスク低減治療―
―内科的歯周初期治療と各種検査値の運用―
―う蝕・歯周病の予防―低侵襲性リスク低減治療―
―内科的歯周初期治療と各種検査値の運用―
医療法人 武内歯科医院 (神奈川県綾瀬市)
横浜市立大学医学部細菌学講座非常勤講師
国立保健医療科学院 口腔保健部 協力研究員
東京都新宿区南元町4番地
03-3353-4311
大阪市中央区本町1-4-5
06-6264-9800(代)
会員 | 9,000円(テキスト代含む) |
一般歯科医師 | 35,000円(テキスト代含む) |
一般衛生士 | 15,000円(テキスト代含む) |
本講演は,現在症状はないが,リスクを抱えている人を診療所にお呼びする方法と予防歯科の立ち上げと運用,歯科衛生士の分担領域などについて実践的に解説します。さらにトピックとして歯周病を微小血管の循環障害,すなわち血管の病気と見た場合,歯周病を出発点とする歯科医師が行う成人病/生活習慣病対策と食育についても知っていただける構成としました。
歯科診療所の主な役割は,肉眼で見つかる疾患の治療から,検査などにより発見される目に見えない種々の危険因子を対象に,疾患形成前のリスク低減(予防的)治療に模様替えすることが求められています。う蝕や歯周病原細菌の検査結果を見る限り,健常者とう蝕,歯周疾患傾向者の両者間のバイオフィルムには,細菌学的に著しい“質の差”が認められます。こうしたことから,“病原性の強い歯垢を善玉菌の歯垢に換える良質化”は,重要な課題と言えます。
今回は,Dental Drug Delivery System(3DS)による化学療法を用いた,歯周病の超短期的消炎処置である歯周初期治療を紹介します。バイオフィルムの効果的抑制には,一口腔単位でのバイオフィルム除去を行うこと,残存した浮遊細菌からバイオフィルムが再生しないように,短期間で総ての歯面,歯周ポケットをデブライドメントすること,そして直ちに化学療法に移行することがポイントです。
その他,診療室における数々の予防歯科処置の実践について,その運用例とともに,実際の患者様へのリスク提示法,効果的説明法などを解説致します。
これらの方法の実践により,患者様の来院数を“現時点の治療のアポイント数×2.5倍”程度にまで増加させますが,これは診療業務内容を「治療」から「リスク低減処置」に移行した結果にすぎません。
こうした組織改編は,まさに歯科医師がプライマリーヘルスケア医師として飛躍する行程といえます。診療所に勤務するスタッフも,やりがいとプライドを持って仕事をエンジョイできるようになります。是非スタッフの方々共々受講されることをお勧めします。
この機会が先生方の日々の診療の一助となり、更には患者利益に結びつくことを願っております。