歯科・獣医セミナーの学際企画

No.510 3Mix-MP法の過去・現在・未来

3Mix-MP法の過去・現在・未来

講師

宅重 豊彦 先生

仙台市開業
新潟大学大学院医歯学総合研究科非常勤講師
東北大学大学院歯学研究科臨床教授

プログラム

10:00~16:00(途中、昼休憩一時間、他小休憩あり)

1. 3Mix-MP法の過去
  1. 3Mix-MP法の誕生秘話
  2. 3Mix-MP法と3Mix法との違い
2.3Mix-MP法の現在
  1. 3Mix-MP法の科学的根拠
  2. 痛くないウ蝕治療の実際
  3. 抜髄しない歯髄炎の治療
  4. 感染根管治療の実際
3.3Mix-MP法の未来(臨床症例)
  1. 抜髄と診断された歯髄の救済
  2. 抜歯と診断された歯の救済
  3. 歯科医が足りない

開催日時・会場

東京会場

平成19年6月10日(日)

東医健保会館

東京都新宿区南元町4番地

03-3353-4311

  • JR信濃町駅 徒歩4分

大阪会場

平成19年6月24日(日)

大阪府社会福祉会館

大阪市中央区谷町7丁目4番15号

06-6762-5681

  • 地下鉄谷町線 谷町6丁目駅下車4番出口(200m) 約5分
  • 地下鉄長堀鶴見緑地線 谷町6丁目駅下車4番出口(200m) 約5分
  • 近鉄大阪線 上本町駅下車 地下道で谷町9丁目駅2番出口へ

受講料

  • 会員歯科医師   9,000円(テキスト代含む)
  • 一般歯科医師 35,000円(テキスト代含む)
  • 歯科衛生士   15,000円(テキスト代含む)

※法人会員所属の歯科衛生士 9,000円(テキスト代含む、税別)

開催にあたって

歯科三大疾患のウ蝕、歯内疾患、歯周病は、細菌が引き起こす疾患であり、その細菌は口腔常在菌である。この事に異論を唱える人はいないと思う。ところが歯科疾患の治療にあたり、細菌をターゲットにした術式が行われているかといえば、そうとは言い難い。この様な矛盾が放置されてきた理由は、細菌性疾患なのに病原菌を発見できなかった、だから無菌化を実現する抗菌剤の発見もできなかった為である。

1987年新潟大学大学院の星野悦郎教授が、口腔常在菌のほぼ100%を同定し、その全てを殺菌できる三種併用薬剤(3Mix)を発見した。これはフレミングのペニシリンの発見に匹敵する偉業で、歯科でも3Mixという感染症と闘う武器を手に入れたわけです。

「細菌除去の為に生体組織もろとも取り除く治療」と「病原菌を殺して組織修復を図る治療(病巣無菌化組織修復療法)」のどちらが医学に基づいているかは、言わずもがなである。3Mix-MP法は、たとえ病巣組織といえども極力除去せず、病原菌を100%殺菌できる3Mixを象牙細管の隅々まで浸透させて患歯を完全に無菌化し、病巣組織の修復を図る治療法である。

歯科疾患の治療で病原菌の制御が可能になって、必ずしも全ての疾患が細菌だけで発症しているわけではない事が解った。したがって、正しい診断が早期の病気治癒の鍵となることを実感できた。

3Mix-MP法で歯科医は、口腔周辺を守備範囲とする医者となるのだ。

※講師の所属は開催日時点のものです。