仙台市開業
新潟大学大学院医歯学総合研究科非常勤講師
東北大学大学院歯学研究科臨床教授
東京都新宿区南元町4番地
03-3353-4311
大阪市中央区谷町7丁目4番15号
06-6762-5681
※法人会員所属の歯科衛生士 9,000円(テキスト代含む、税別)
歯科三大疾患のウ蝕、歯内疾患、歯周病は、細菌が引き起こす疾患であり、その細菌は口腔常在菌である。この事に異論を唱える人はいないと思う。ところが歯科疾患の治療にあたり、細菌をターゲットにした術式が行われているかといえば、そうとは言い難い。この様な矛盾が放置されてきた理由は、細菌性疾患なのに病原菌を発見できなかった、だから無菌化を実現する抗菌剤の発見もできなかった為である。
1987年新潟大学大学院の星野悦郎教授が、口腔常在菌のほぼ100%を同定し、その全てを殺菌できる三種併用薬剤(3Mix)を発見した。これはフレミングのペニシリンの発見に匹敵する偉業で、歯科でも3Mixという感染症と闘う武器を手に入れたわけです。
「細菌除去の為に生体組織もろとも取り除く治療」と「病原菌を殺して組織修復を図る治療(病巣無菌化組織修復療法)」のどちらが医学に基づいているかは、言わずもがなである。3Mix-MP法は、たとえ病巣組織といえども極力除去せず、病原菌を100%殺菌できる3Mixを象牙細管の隅々まで浸透させて患歯を完全に無菌化し、病巣組織の修復を図る治療法である。
歯科疾患の治療で病原菌の制御が可能になって、必ずしも全ての疾患が細菌だけで発症しているわけではない事が解った。したがって、正しい診断が早期の病気治癒の鍵となることを実感できた。
3Mix-MP法で歯科医は、口腔周辺を守備範囲とする医者となるのだ。