猫の腫瘍に対する治療戦略
日本獣医がん学会認定医Ⅰ種
1. 猫の体表部腫瘍を知る
1 ) 皮膚および口腔の扁平上皮癌
2 ) 軟部組織肉腫およびワクチン関連肉腫
2. 猫の肥満細胞腫を知る
1 ) 犬と違う猫の肥満細胞腫
2 ) わかってきた肥満細胞腫の治療戦略
3.猫のリンパ腫を知る
1 ) 最近流行の猫のリンパ腫
2 ) 臨床現場でのリンパ腫治療
4.猫の乳腺腫瘍を知る
1 ) 緩和治療が重要な乳腺腫瘍
2 ) 猫の乳腺腫瘍における治療戦略
兵庫県尼崎市長洲西通1-3-23
06-6483-4371
東京都港区芝5丁目26番30号 専売ビル8F
03-3451-4571
福岡会場
福岡県博多区博多駅前2-1-1
092-431-1228
会員獣医師 | 9,000円 (テキスト代含む) |
一般獣医師 | 25,000円 (テキスト代含む) |
巷では、空前の猫ブームであるらしい。まったく、望むところである。ちょっと遅すぎたくらいである。確かに彼らはお手もしなければお座りもしない。名前を呼んでも返事をすることはあっても来ることは、気が向かなければほぼ無い。けれども、彼らは太古の昔よりいつも我々のすぐそばにいてくれたのである。それこそ犬よりも近くにいて、じっと我々を見つめどんなときも寄り添い続けてくれた。やっとその恩返しができるのである。潔すぎるくらい突然死んでいく彼らに今まで何もしてやれなかったが、病院を猫でいっぱいにできる今があるならきっと10年後にはもっと何かしてやれる。しかし、我々は彼らに何をしてやればいいのだろうか。口腔内にできた腫瘍のためにグルーミングができず、まるで汚い自分に嫌気がさして命を止めるような彼らの治療は、犬よりも人よりも難しいかもしれない。命の尊厳を保ちながら不治の病に向き合い続けるには、ただ命をつなぐことだけを求め死を避け続けた治療者の責務など何の役にも立ちはしない。しかしそれでも、彼らは何も言わずに最後まで我々に寄り添ってくれるのである。ならば我々はその死を真っ向から受け止めて、真っ白になりながらも進み続けなければならない。
今回のセミナーは、猫と共にがんと闘い続けてきた記録のほんの一部です。救えたものばかりではないことは言うまでもありませんが、救えなかった多くの猫のおかげでこうして先生方に何とか“がんと対抗する方法”をお話できることを心より嬉しく思います。