歯科外来で健康管理を目指す
鶴見大学歯学部 探索歯学講座 教授
質疑応答
東京都港区芝5丁目26番30号
03-3798-4186
大阪会場
大阪府大阪市中央区本町1-4-5
06-6264-9800(代)
福岡会場
福岡県博多区博多駅前2-1-1
092-431-1228
会員 | 9,000円(テキスト代含む) |
一般歯科医師 | 35,000円(テキスト代含む) |
一般衛生士 | 15,000円(テキスト代含む) |
細菌コントロールによる う蝕・歯周病予防の目的はバクテレミア(菌血症)の予防です。齲窩や歯肉炎は口の中に生じた小さな傷ですが、この小さな傷から一日に数万個の細菌が血中に入ります。この現象が菌血症です。菌血症には腸管由来のものと口腔由来のものがありますが、この2つの菌血症の経路は異なります。腸管由来の菌血症は門脈から肝臓に入るため、肝臓のマクロファージであるクッパー細胞に貪食されます。
これに対して口腔由来の歯原性菌血症は細菌が全身の血管に入りアテローム性プラークを形成します。デンタルプラークがアテローム性プラークに変化するのです。アテローム性プラークによる動脈硬化が進行すると突然プラークが破れて血管内で血液が固まり、血栓が動脈の内腔を塞ぐことがあります。血栓が別の場所にも飛んで塞栓となり重要臓器への酸素供給に障害を来すこともあります。これが脳梗塞や急性心筋梗塞です。このような因果関係が明らかになったため全身の健康を脅かす菌血症は歯科医師が制御しなければならない最も重要な疾患だと考えられるようになってきました。
本セミナーでは、医原性の菌血症と日常生活の菌血症の違い、腸管の菌血症と口腔の菌血症の違い、歯周病菌の菌血症と口腔レンサ球菌の菌血症の違いを講義で整理します。そのあとの演習で患者に対してわかりやすくそのリスクをお伝えする方法について学びます。
また、鶴見大学歯学部のスリーディーエス(3DS)除菌外来の現状をご紹介して、皆様の診療室において同様のシステムを構築するためのお手伝いをします。